目 次 |
はじめに ひらがな真宗 キレる*五濁悪時 昔はよかった!?*老苦 不安のままで*病苦 損な人生?*生死いづべき道 知ってるつもり*迷い 一本の道*時機相応 私のためだったのか*法蔵菩薩 限りないとは?*阿弥陀仏 二つのタイプ*有見無見 痛かったやろ!*大慈大悲 生きる力*他力 究極の願い*破闇満願 よびかける声*超世の願 わたしにまかせよ!*名号 みんなのお湯*勝易二徳 むずかしい話*聴聞 自分を信じる?*疑心 疑いの旅*信罪福心 おてんとうさまの光*他力の信心 何もない慶び*二種深信 どのくらいの位?*現生正定聚 称えるこころ*信因称報 見えないほこり*罪悪深重 凡夫やからな…*煩悩具足 ええ所へ生まれる?*往生浄土 お浄土にかえる?*還相回向 信仰のおごり*道徳と宗教 香りたつ人々*善知識 最も重い罪*誹謗正法 例えと譬え*伝道 仏教小話 二匹の猿 鬼を払われた男 汾州の合掌 縁側 真実という針 あとがき(初版) あとがき |
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本書は、2000年に初版が出版され、多くの方に親しまれ読まれ続けてきた一冊である。この度、再版に際して新書化された。
浄土真宗の要となる教えを、難解な専門用語を使わずにわかりやすい言葉で30の短編と5つの小話として語っていく。著者と親交の深い東光爾英・本願寺派司教が本書の「はじめに」で、「どのテーマからでも本当に気軽に読め、また、どんな場所にいる時でもさっとポケットから出して読める」と記しているように、初めて浄土真宗のみ教えに触れる方にも最適である。しかもそれぞれの短編の内容は、ただわかりやすいだけではなく、非常に深いものがある。親鸞聖人が阿弥陀様のお慈悲をおよろこびになられたことを、著者のさりげない日暮しと重ね合わせ、的確な例話で表現されており、どこを読んでもお慈悲に満ち溢れている。本書を読み進めていくうちに、何とも言えない安心感と、心地よさに包まれていくであろう。
評者:大江 宏玄(浄土真宗本願寺派総合研究所研究協力者)
掲載日:2015年11月10日