- 出版社・取扱者 : 筑摩書房(ちくま新書)
- 発行年月 : 2009年5月10日
- 本体価格 : 本体720円+税
目 次 |
はじめに 第一話 最強の知恵者とともに (中略) 第一〇〇話 釈迦の教えに魅せられて あとがき |
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著者はインド仏教を専門とする仏教学者(花園大学教授)。本書は朝日新聞に「日々是修行」と題して毎週連載された仏教コラム100話をまとめたもの。当初は東京本社版のみで1年の連載予定だったが、好評を得て、大阪本社版にも掲載されるようになり期間も2年に延長された。全国紙にこれほど長期間(2年間)にわたり仏教学者が毎週連載を続けた例は珍しく、それだけでも本書の価値は特筆に価しよう。
本書の目的は、長い歴史の中であまりに多様化、複雑化してしまった仏教の中から、最も根幹に近いとされる「釈迦の仏教」の概要を語ることである。理系の素養を具えた著者は、科学的な視点を交えながら、「釈迦の仏教」の合理性をわかりやすく解きほぐしていく。
また、本書では、仏教の思想面だけでなく、著者の専門とする戒律研究をベースに、仏教教団の運営方法や僧侶の実際の生活などの側面からも興味深い話題が数多く提供されている。
評者:石上 和敬(教学伝道研究センター客員研究員、武蔵野大学准教授)
掲載日:2010年4月12日