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目 次	第一章 いのち 第二章 にんげん 第三章 とらわれない 第四章 もちつもたれつ 第五章 そのままでいい 第六章 おまかせする 第七章 ごめんなさい 第八章 ありがとう

大平光代氏は、中学時代にいじめが原因で非行に走り、一時は極道の世界に身を置くも、養父との出会いによって立ち直り猛勉強を開始、２９歳で司法試験に合格し、弁護士として非行少年の更正に携わった人物である。弁護士のかたわら仏門を目指し、２００７年に浄土真宗本願寺派の僧侶養成機関である中央仏教学院（京都市）を卒業した。一方石上智康氏は、現役の浄土真宗本願寺派寺院の住職であり、全日本仏教会理事長、日本宗教連盟理事などを歴任、現在は本願寺派宗会議員、武蔵野大学理事などを務めている。本書では、まったく異なった人生を歩んできたといってよいこの２人が、真宗の教えを味わい、現代における「仏教的生き方」を語り合う。

大平氏の、自身の体験を踏まえた言葉は、真摯で力強い。また石上氏の、真宗の教えを現代社会に即した表現で伝えようとする姿勢は、氏の詩や語り口から感じられる。両氏が同じ「生かされているという感覚」に到り着く対談が興味深い。