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手塚治虫のブッダ いかにして救われるか 実践講座
本の紹介
  • 手塚 治虫 (てづか おさむ)
  • 手塚プロダクション (てづかぷろだくしょん) 監修
  • 出版社・取扱者 : 光文社(知恵の森文庫)
  • 発行年月 : 2014年1月20日
  • 本体価格 : 本体560円+税

PART1 人々は新しい教えを求めた
PART2 ブッダについて
PART3 人間の不安と苦しみ
PART4 いかにして救われるか

『鉄腕アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』など数々のヒット作を世に送り出した、漫画家・手塚治虫(1928~1989)。幼い頃に図書館で彼の作品を読んだひとも多いだろう。漫画界だけでなく幅広い分野で、そして世界中の人々に今なお影響を与え続けている。その作品は、様々な社会問題を提起し、哲学的・宗教的な一面をもつ。

なかでも『ブッダ』は、歴史上現れたブッダ(釈尊)を描く、直接的に宗教を扱った作品である。伝記資料に残る実在の人物とは別に、架空の人物も多く登場するが(実在の人物についても、資料にない或いは資料と異なる創作が多々ある)、彼らもそれぞれ物語の重要な役割を担っている。2011年より本作品は三部作「手塚治虫のブッダ」として映画化され、現在第2部まで公開されている。

本書では、ブッダの生涯やその教えについて、作品にあらわれる名場面の1コマやセリフを織り交ぜながら解説していく。なかでも「PART4 いかにして救われるか」では、日々の中で実践できるヒントが紹介されている。


評者:真名子 晃征(浄土真宗本願寺派総合研究所研究助手)


掲載日:2014年11月10日