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お寺は何のためにあるのですか?
本の紹介
  • 撫尾 巨津子 (うつお みつこ)
  • 出版社・取扱者 : 法蔵館
  • 発行年月 : 2007年2月10日
  • 本体価格 : 本体1,000円+税

I お寺は何のためにあるのですか?
II 葬式は、だれのため、何のためにするのですか?
III 仏教の教えとは、どんな教えですか?
IV 浄土真宗の教えとは、どんな教えですか?
V 子どもたちに、そしてあなたに伝えたいこと
あとがき

本書は、一般家庭からお寺に嫁いだ著者が、仏教やお寺に関して一般の人が抱くであろう疑問を取り上げ、それらについて分かりやすく解説した1冊である。「あとがき」では、「まずはお寺に疎遠な皆さまに、仏教に対する間違った思いこみを解いて、仏教に親しみをもっていただきたい」と述べている。

本書の第1章から第4章では、「お寺とは何のためにあるのですか?」、「葬式は、だれのために、何のためにするのですか?」、「南無阿弥陀仏と称えるのは、何のためか?」などといった疑問が扱われている。そうした問いに対して、お寺とは、「仏の教えを聞く仲間の集う場所」(12ページ)であり、つらい悲しみである葬儀を縁として「今後の私の生き方を仏さまに問い、仏さまに学ばせていただく」(36ページ)のが大切であることなどが述べられている。最後の第5章では、命の尊さや食前食後の挨拶の大切さなど、子供を含めた読者に対する著者のメッセージが綴られている。


評者:大江 宏玄(教学伝道研究センター研究助手)


掲載日:2008年4月25日