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お浄土があってよかったね 医者は坊主でもあれ
本の紹介
  • 宮崎 幸枝 (みやざき ゆきえ)
  • 出版社・取扱者 : 樹心社
  • 発行年月 : 2008年10月25日
  • 本体価格 : 本体2,000円+税

序文(深川 倫雄)
序文-医者と坊主(副題に関連して)-(鴨下 重彦)
第一章 ようこそ、ようこそ-「お浄土があってよかったね」-
第二章 ビハーラとの出遇い-病院仲間たちの言葉-
第三章 来てよかった!-いのちを見つめる旅-
本書の刊行によせて(星野 惠則)
あとがき

本書は、医師として、また念仏者として仏法を喜ぶ著者が、医療法人精光会みやざきホスピタルの機関誌『ようこそ』に綴った文を書籍化したものである。

著者は数々の仏縁に触れるなか、阿弥陀如来の慈悲を喜ばれた思いを本書のなかで記している。著者は「人間に生まれた価値、人生の真の意味とは何なのか」(52ページ)という問いが渦巻いているところが病院であると言い、その「解決は仏の教えの要にありました」(あとがき)と述べる。そこには「宗教無き医療は不健全である」(同前)という著者の思いが込められている。これを凝縮した言葉がサブタイトル「医者は坊主でもあれ」である。「真の幸せとは、実は何かをつかむことではなく安心の中で生きられ、また死んでいけることであろう」(57ページ)とあるように、阿弥陀如来によって常にいだかれ続けていた我が身であったと知らされる一冊である。


評者:大江 宏玄(教学伝道研究センター元研究助手)


掲載日:2009年5月11日