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目 次	序章 伸びるアメリカ仏教 第一章 現状　仏教人口と種類 第二章 浸透　一般社会 第三章 歴史　十大出来事 第四章 特徴　アジアの仏教と比較して 第五章 解釈　アメリカへの同化 第六章 原因　全体の伸び 結び 仏教も変わる、アメリカも変わる あとがき 参考文献 索引

本書は、近年、目覚ましい発展を遂げるアメリカ仏教について、その現状や歴史的変遷を明らかにした上で、アジア仏教との比較等を通してその特徴を考察し、さらには、その隆盛の原因にも鋭く切り込む、アメリカ仏教に関する本邦初の総合的概説書である。

本書の著者、ケネス田中・武蔵野大学教授は、仏教思想の文献学的研究を基盤とし、アメリカの大学で仏教学を講じながら、同時に、アメリカの浄土真宗寺院の住職をも務めた経験があり、アメリカ仏教の学的分野、及び、仏教信仰の実際に精通している。のみならず著者は、日本においても、仏教学の研究分野で活躍するのみならず、伝統仏教の世界にも深くかかわっている。この点で著者は、日米の仏教学、及び、仏教界、仏教信仰の実情を知悉する稀有なる人物といってよい。

本書が、日本人の宗教的・仏教的関心を踏まえつつ、アメリカ仏教を興味深く論ずることに成功しているのは、著者のこのような経歴に起因するものと思われる。このような意味で、本書は、貴重にして、有益なアメリカ仏教論である。