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三宝を敬う 聖徳太子の仏教精神に学ぶ
本の紹介
  • 梯 實圓 (かけはし じつえん)
  • 中西 智海 (なかにし ちかい)
  • 瓜生津 隆真 (うりゅうづ りゅうしん)
  • 芦屋仏教会館 (あしやぶっきょうかいかん)
  • 出版社・取扱者 : 自照社出版
  • 発行年月 : 11年6月5日
  • 本体価格 : 本体800円+税

仏宝に帰依す(梯 實圓)
法宝に帰依す(中西 智海)
僧宝に帰依す−世界的視座からの太子像(瓜生津 隆真)−
あとがき(瓜生津 隆文)

本書は芦屋仏教会館(丸紅商店<現・丸紅>の初代社長・伊藤長兵衛氏が1927年に創立。定例仏教講座などを開催している)で、「三宝を敬う」の総題のもとに行われた、浄土真宗の教えに通じた学者3名による講話を収録したものである。

三宝とは仏(仏陀)・法(仏の教え)・僧(サンガ=仏道を歩む人々の集まり)を指し、仏教徒が帰依する(より所とする)ものである。聖徳太子が制定したとされる「憲法十七条」には「篤く三宝を敬え」とある。そこで、この講座では聖徳太子の仏教精神をテーマとして、「憲法十七条」で仏教が説かれる所以や仏・法・僧それぞれの重要性、浄土真宗における三宝の意味を語っていく。

「あとがき」に、三帰依(三宝に帰依する)の言葉は「自らが、その言葉どおりの生き方をしているかと常に問いかけ、点検を迫る」とあるように、三宝に帰依することの意味を本書から確認させられる。


評者:網代 豊和(教学伝道研究センター研究助手)


掲載日:2012年02月10日