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続・仏事の小箱
本の紹介
  • 菅 純和 (すが じゅんわ)
  • 出版社・取扱者 : 本願寺津村別院
  • 発行年月 : 2014年3月1日
  • 本体価格 : 本体509円+税

作法・しきたり
お墓
月命日・年忌
お仏壇
おしえ
お葬式

著者は、大阪・光明寺住職であり、月刊誌『御堂さん』(本願寺津村別院発行)の編集長でもある菅純和氏。著者は『御堂さん』に「仏事の小箱」を連載しており、それをまとめた単行本『仏事の小箱』が15年前に発行された。本書はその続編である。

話の内容によって6つのジャンルに分けられており、作法・しきたり、お墓、月命日・年忌、お仏壇、おしえ、お葬式、とそれぞれの分野に関する記事ごとにまとめられている。その内容は、著者が仏事を通じてご門徒と接する中で受けた質問や、体験したことなどについて、浄土真宗ではどのように考えるのか、著者自身の見方をまじえながらつづったエッセーである。

著者自身が述べているように、個々のエピソードは大阪という一地域での話であり、説かれる内容は著者の私見も交えられており、必ずしも浄土真宗の公式見解ではない。しかし、浄土真宗のご門徒であれば、僧侶に聞いてみたいであろう質問が随所に見られ、僧侶の側もよく耳にする事柄が多く記述されている。ご門徒、僧侶ともに、大いに参考となることは間違いない。特に、これから浄土真宗を学ぼうとする方に、前作と合わせて推薦したい。ただし、一般の書店では取り扱いがない場合が多いので、本願寺津村別院【本願寺津村別院ホームページへリンク】まで問い合わせられたい。


評者:上杉 泰成(浄土真宗本願寺派総合研究所委託研究員)


掲載日:2014年11月10日