- 出版社・取扱者 : 本願寺出版社
- 発行年月 : 2013年4月16日
- 本体価格 : 本体1,200円+税
目 次 |
はじめに-なぜ、今「仏教」なのか 第1章 仏教はお釈迦さまの教え まずはお釈迦さまについて知ろう 第2章 浄土真宗を知るために親鸞聖人を知ろう 付録 浄土真宗の1年を体験してみよう おわりに-これからを生きる皆さんへ 日本の主な仏教宗派 京都のご旧跡案内図 親鸞聖人史蹟略図 参考文献 索引 |
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現代の若い世代の子供達が、「仏教・浄土真宗」と聞けば、「難しい、暗い、自分には関係ない」という先入観によって敬遠しがちであろう。しかし本書は、浄土真宗の教えは、私達が心豊かに生きるヒントになることを示してくれる。
まず第1章ではお釈迦さま(釈尊=ブッダ)、続く第2章では親鸞聖人の、それぞれの誕生、出家、そしてその過程での様々な苦悩、煩悩との葛藤をあるがままに織り交ぜながら、物語りのように書かれている。
私達はこのお二方の生き方とその教えを通して、自分を基準とした見方・考え方を離れられず、その結果として真実が見えていない「迷い」の状態にあるという実態に気づかされる。しかし、そのような凡夫であっても、自身の実態を知り、仏の教えに導かれながら生きていく道があり、それが仏教であるということを、本書は教えてくれる。少し難解な内容や専門用語については、簡潔で見やすい図式・イラストが盛り込まれ、語句説明も細かくなされているので読み進んで行き易い。
子供であれ、大人であれ、今生を生きるには必ずつきまとってくる悩み、苦しみ。特に、「13歳から」というのは、ちょうど様々な悩みを抱え始める思春期である。そんな時期にこそ是非気軽に手に取ってほしい一冊である。
評者:岩田 香(浄土真宗本願寺派総合研究所研究生)
掲載日:2013年9月10日