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パーリ仏典入門
本の紹介
  • 片山 一良 (かたやま いちろう)
  • 出版社・取扱者 : 大法輪閣
  • 発行年月 : 2008年6月10日
  • 本体価格 : 本体3,100円+税

序章  パーリ仏典とは何か
第一章 長部経典
第二章 中部経典
第三章 相応部経典
第四章 増支部経典
第五章 小部経典
第六章 律蔵
終章  仏道
パーリ仏典を学ぶために
あとがき

著者の片山一良・駒澤大学教授は、パーリ仏典(古代インドの言葉、パーリ語による仏典。東南アジア等に伝わった上座部仏教の聖典)の翻訳を多数手がけている。パーリ仏典は原始仏典でもあり、その内容は釈尊(ブッダ)の言葉の原形に近いとされる。著者は、パーリ仏典の内容は時代・地域などに限定されない仏教の根本である(24ページ)と言う。

本書は、仏典に馴染みがない読者を対象に、パーリ仏典に収められた「ブッダのことば」の全体像を紹介する目的で著された。著者は「ブッダの教えをそのとおりに学ぼう」との考えから、学術的な説明を最小限に留め、「ブッダのことば」を多数紹介することに努めている(あとがき)。さらに、「いつも仏教は一つであり、原始仏教であれ、上座部仏教、あるいは大乗仏教であれ、それは名のみのもの、教えの根幹はまったく同じである」(同前)との考えから、関連する大乗仏典のことばも紹介している。

釈尊のことばを学び、親しむ手がかりとなる一冊である。


評者:鈴木 健太(教学伝道研究センター元研究助手、北海道武蔵女子短期大学専任講師)


掲載日:2008年12月10日