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如来のよび声に気づく-六字釈のこころと二河白道-
本の紹介
  • 梯 實圓 (かけはし じつえん)
  • 天岸 淨圓 (あまぎし じょうえん)
  • 出版社・取扱者 : 自照社出版
  • 発行年月 : 2008年11月1日
  • 本体価格 : 本体800円+税

六字釈のこころ(其の一)~帰命釈~(梯 實圓)
善導大師と二河白道の譬(天岸 淨圓)
あとがき(赤井 秀顕)

本書は梯實圓・天岸浄圓の両氏が、善教寺(兵庫県西宮市)で行った報恩講の法話記録である。なお、善教寺の報恩講法話集は本書で8冊目となる。

前半は梯氏の法話。親鸞聖人の見解にしたがって、「南無阿弥陀仏」の六字の解釈(「六字釈」)のうち、「南無」の意義が明らかにされている。さらに、「南無阿弥陀仏は、私に信心を与えてくださる如来の仰せ」(16ページ)というのが親鸞聖人の見解であり、それは法然聖人の説を承けたものだと示されている。

後半は天岸氏の法話。中国の善導大師(613~681)が説かれた「二河白道(にがびゃくどう)」の譬えなどが解説されている。この比喩は、旅人の後ろから盗賊などが迫りくる危機的な状況で、旅人の目の前に突然、火の河と水の河に挟まれた、細い白道が現れ、あるよび声に導かれて前方の道を進むと、たちまちに素晴らしい処へたどり着いたというものである。この比喩が教える阿弥陀仏の心が、私達の有様と照らし合わせながら、分かりやすく解説されている。


評者:網代 豊和(教学伝道研究センター研究助手)


掲載日:2009年4月10日