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日本人のこころの言葉 親鸞
本の紹介
  • 田中 教照 (たなか きょうしょう)
  • 出版社・取扱者 : 創元社
  • 発行年月 : 2011年3月20日
  • 本体価格 : 本体1,200円+税

はじめに
言葉編
I 仏との出会い
II 他力の思想
III 自己を見極める
IV 信じて生きる
生涯編
略年譜
親鸞の生涯

創元社の「日本人のこころの言葉」シリーズは、日本史上の偉人の「『ことば』を声に出して味わい、その人生を知ることで、私たちの人生を豊かに導く」(同社ウェブサイトより)ことを目指して刊行された。さまざまな人物の言葉を取り上げて現代語訳し、その味わいをつづっている。これまでに空海、日蓮、法然、道元、良寛をテーマとしたものが出版されており、さらに続刊が予定されている。この度、その一冊として親鸞聖人が取り上げられることとなった。

著者は「親鸞の思想は、世間の常識からは一歩抜け出たところにあります。そのため、誤解を生じやすいのですが、よく味わっていくと、そこに深い思想を見ることができます。人生を深める視点があるといってもよいでしょう。(中略)本書では、親鸞の言葉を、現代の問題、時代の問題、思想の問題、宗教の問題として取り上げました」(はじめに)と言うように、現代に生きる私たちが学ぶべきものを、親鸞聖人の言葉から追究していく。


評者:多田 修(教学伝道研究センター研究員)


掲載日:2011年7月11日