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目 次	まえがきにかえて―世界仏教をたずねる旅の終わりに― 第１章　親鸞の海に向かって 第２章　浮かびあがる「他力」 第３章　アメリカの心の穴 第４章　自由なる仏教徒へ あとがきにかえて 主要参考文献

仏教や浄土真宗に造詣の深い作家・五木寛之氏が、仏教ゆかりの地を旅する「21世紀　仏教の旅」シリーズ（全６巻）の最終巻。前半２章では国内の親鸞聖人ゆかりの地を訪れるなど親鸞聖人に焦点を当て、後半２章ではアメリカの仏教者たちを訪ねていく。

著者が到達した仏教的境地「他力」の思想が全編を貫いている。特にアメリカを訪問する後半では、著者の『他力』の英訳『ＴＡＲＩＫＩ』に「他力はいつも信じられる強み」（１４３ページ）と感銘を受けた武道家アイエロ氏と、それとは反対に『ＴＡＲＩＫＩ』の思想に強い違和感を抱く医師シーゲル氏との好対照が興味深く描かれている。

その他、９・１１事件で息子を失ったアデール氏の反戦平和運動や、ニューヨークに禅道場を開いた日本人・嶋野栄道師、仏教学の大家にしてチベット仏教の実践者でもあるコロンビア大学のサーマン教授との対談などを収録する。