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目 次	まえがき（佐々木 閑） 第１部 第一の対論 物質と精神 第二の対論 意識と無意識 第三の対論 生と死 第四の対論 科学と宗教における絶対的存在 第五の対論 科学と宗教の重なる部分 第六の対論 科学と宗教の将来 第２部 第七の対論 科学と宗教 あとがき（斎藤 成也） 索引

本書は「科学と宗教」をテーマとした、生物学者・斎藤成也氏（国立遺伝学研究所教授）と仏教学者・佐々木閑氏（花園大学教授）の共著。第１部は、宗教と科学に関する６つの論題を掲げ、それについて斎藤氏が「生物学者の視点」から、佐々木氏が「仏教学者の視点」から考察した論考を収めている。第２部は、第１部の執筆がほぼ終わった時点でなされた両氏の対論を収録する。

「科学と宗教」というと、対立するものと捉えられがちである。しかし本書は、科学が物質を対象として考察を開始するのに対して、「釈迦の仏教」は考察の出発点を「心」におくといった違いを認めた上で、「世界の現象を法則性によって」（１１４ページ）捉えるという、宗教と科学の共通性も存在することを明らかにする。こうした、科学と宗教の共通点・相違点を示すことによって、日頃意識しない、私たちの「ものの見方」の再考を促している。