- 出版社・取扱者 : 大法輪閣
- 発行年月 : 2010年12月8日
- 本体価格 : 本体1,900円+税
目 次 |
一 経典のこころ 二 阿弥陀仏の本願 三 他力ということ 四 悪人正機ということ あとがき |
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本書は、浄土真宗の教学研究を代表する大学者が著した、親鸞聖人の教えの解説書である。仏教総合月刊誌『大法輪』の連載をまとめたものであり、書名の通りに一問一答の問答形式で話が進められている。とくに、「浄土真宗の教えが、世間から誤解を受けやすい点を中心に解説」(「あとがき」)している。
本書はまず、経典とはそもそも何であるかを述べ、そして親鸞聖人がよりどころとした浄土三部経とりわけ『大無量寿経』の教えを説明する。この『大無量寿経』には、阿弥陀仏が修行に際して立てた四十八種の誓願(本願)が説き示されており、本書はその目的や内容を詳細に解き明かしている。
つづいて、親鸞聖人の教えの中でもとくに誤解されやすい「他力」と「悪人正機」を取り上げている。著者は、他力も悪人正機も阿弥陀仏の本願そのものであることを強調しているように、本書を通して親鸞聖人の教えの要が、阿弥陀仏の本願であることが知らされる。
評者:前田 壽雄(教学伝道研究センター研究員)
掲載日:2011年3月10日