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新 仏事のイロハ
本の紹介
  • 末本 弘然 (すえもと こうねん)
  • 出版社・取扱者 : 本願寺出版社
  • 発行年月 : 2012年11月10日
  • 本体価格 : 本体600円+税

はじめに
一、お仏壇のお飾り−仏さまを仰ぐ−
二、葬儀を行う−悲しみを超えて−
三、お墓と納骨−亡き人を偲ぶ縁として−
四、法要・行事−仏縁を深めよう−
五、礼儀と作法−お寺に親しむために−
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45万部突破のベストセラー『仏事のイロハ』。浄土真宗の葬儀や法事、作法などの基礎知識を網羅したバイブル(?)である。本書は、現代の生活環境、時代背景の変化に合わせて、20余年ぶりにリニューアルされたものである。

特に葬儀に関する記述が厚みを増しており、東日本大震災を経て、改めて問い直されている「葬儀の意義」を語り、さらに家族葬や直葬など「葬儀の形態」の変化に対応したページなどが加筆されている。

「仏事は、仏教の行事やしきたり全般を指す言葉なのですが(中略)元々の意味を調べてみると、『仏徳の発揚』つまり、『仏さまのはたらき』を仏事と言ったようです。本書では、そうした原点である仏さまの私たち一人ひとりに向けられた大悲のはたらきを、さまざまな仏事の形を通して味わっていただきたいと思います」(「はじめに」)。時代が変われば仏事の形は変わる。しかしその背後にあるのは普遍的な仏のはたらき。本書を通じて、それを垣間見ることができるかもしれない。


評者:加茂 順成(浄土真宗本願寺派総合研究所研究助手)


掲載日:2013年3月11日