- 出版社・取扱者 : 新潮社(新潮選書)
- 発行年月 : 2008年7月25日
- 本体価格 : 本体1,100円+税
目 次 |
第一章 宗教とは何か? 第二章 仏教の伝来と神道 第三章 神道とやまと教 第四章 やまと教の神々 第五章 神々との付き合い方 第六章 神様は「空気」である 第七章 やまと教の教義 あとがき |
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著者は、大正大学客員教授で宗教評論家のひろさちや氏。本書の目的は、日本人の民族宗教である神道が、どのような宗教であるのかを論じることにある。
神道はこれまで皇室神道を中心に論じられてきたが、それは為政者のためのものであるため、これを中心に論じるのでは、庶民と神がどのように関わりを持ってきたのかという、日本人の生き方が見えなくなる、と著者は主張する。そして、庶民を軸にした民衆神道を、皇室神道と区別して「やまと教」と命名する。「やまと」は日本の異称「大和」であり、さらに「やさしさ・まこと・とも生き」の頭文字を組み合わせたものという(195ページ)。「やさしさ・まこと・とも生き」は日本人の「心の原点」であると述べている(215ページ)。
本書の主題は「やまと教」であるが、仏教にも多くのページを割き、日本人がどのように仏教を受け入れたか、仏教と「やまと教」がどのように関わってきたか、などを論じている。
評者:伊東 昌彦(教学伝道研究センター研究助手)
掲載日:2008年12月10日