御堂演奏会は、本願寺の御堂にて、阿弥陀さまに仏教讃歌をお届けする合唱大会です。1989年に始まったこの催しは、今では毎年1000名を超える讃歌衆が集う催しとなっています。
御堂演奏会の規模が広がるにつれ、当研究室には、「仏教讃歌をもっと深く知りたい!」との声が多く寄せられるようになりました。このご要望にお応えするため、新たな試みとして、「御堂演奏会 事前講習会」を企画。御堂演奏会の楽曲を音楽とお味わいの両面から学習する場として参加を募り、2015(平成27)年2月2日、第1回事前講習会を開催しました。
歌唱指導は2014年度御堂演奏会指揮者の田末勝志(たすえ かつし)さん、同伴奏者の鈴鹿啓子さん。解説は、浄土真宗本願寺派総合研究所の福本上級研究員(仏教音楽・儀礼研究室)が担当しました。3時間にわたって、2015年度の御堂演奏会楽曲6曲を学びます。
参加者は約30名。1曲ごとに、解説と歌の練習をしていきます。解説の時間では、言葉の意味や全体のお味わいの説明に、皆さんうなずきながらペンを走らせていました。また、少人数ならではのアットホームな雰囲気のなか、基本的な発声から細かい歌い方まで、丁寧に合唱練習しました。
最後は、御堂演奏会と同じように仏さまに向かい、6曲を通しての演奏です。参加者の皆さんが楽しそうに歌声を響かせる姿、そして歌いきった後の清々しい笑顔が印象的な講習会でした。歌の練習だけではなく、解説を聞き、楽曲について学んだことによって、仏教讃歌に込められた思いを深く感じながら歌っていただけたのではないかと思います。
今後も、仏教讃歌について知りたい、またその輪を広げていきたい、という皆さんの思いにお応えできるような催しとなるよう、検討を重ねてまいります。
参加者の声-当日のアンケートから-
・密度の濃い指導を楽しく受けることが出来た
・学んだことを合唱仲間に伝えたい
・分かりやすい解説で、歌の表現に役立ちそう
・毎年開催して欲しい