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仏教ではこう考える
本の紹介
  • 釈 徹宗 (しゃく てっしゅう)
  • 出版社・取扱者 : 学研パブリッシング(学研M文庫)
  • 発行年月 : 2013年7月23日
  • 本体価格 : 本体657円+税

はじめに
第一部 紙上問答編
 質問一から質問五十三まで
第二部 日々の問答編
 その一 嫁に来たのにウチの宗旨にならなくてもいいんですか(怒)?
 その二 うちのおばあちゃん、どこへ行ったんでしょうか?
 その三 娘が霊感体質なので、すぐに霊が取り憑いて……
 その四 お葬式って、やらなあかんのですか?
 その五 なんで正座しなきゃいけないんですか?
 その六 宗教はいらないけど、お墓は欲しいのよ!
 その七 お坊さん、殴られたら殴り返しますか?
あとがき
文庫版あとがき
解説(岡田 斗司夫)

様々なメディアを通じて、仏教を現代のコトバで語る僧侶、釈徹宗氏。本書は氏が京都新聞に連載した読者相談コーナー「紙上問答」を書籍化したものである。

寄せられた質問は「世の中は無ですか、有ですか?」という壮大なスケールのものから、「お坊さんも、殴られたら殴り返しますか?」と、内心気になってるけど、僧侶に面と向かっては聞きづらいことまでバラエティに富んだ内容。現代特有の悩みもあれば、時代を問わない普遍的な苦悩も登場する。回答は紋切り型でも、奇をてらったものでもなく、日常を生き抜くためのヒントに満ちている。安易に答えを出そうとするのではなく、僧侶自らが悩み試行錯誤したプロセスを見せることで、読者本人に気付きを促す構造になっているのだ。巷には高僧がズバリ一刀両断する相談コーナーが多い中で、ありそうで無かったスタイルといえるかもしれない。

あらゆる角度からの難問・珍問を受け止めた、やわらかくも読み応えのある一冊となっており、筆者の守備範囲の広さと仏教の分厚い叡智を感じさせる。


評者:加茂 順成(浄土真宗本願寺派総合研究所研究助手)


掲載日:2013年12月10日