- 出版社・取扱者 : 大法輪閣
- 発行年月 : 2007年10月10日
- 本体価格 : 本体1,600円+税
目 次 |
はじめに 第1章 まごころと共に生きる 第2章 仏道を歩む 第3章 老・死を見つめて 第4章 平和への祈りを おわりに |
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本書は、安田暎胤・薬師寺管主が1996年からおよそ11年間、東京の日本橋三越で行った法話(催事「まごころ説法」)の中から57の話を選びとり、その内容を要約・加筆して単行本化したものである。本書では法相宗の立場にもとづきながらも、仏教に限らず宗教心について広く語られている。
それぞれの話は、内容に応じて各章に振りわけられている。まず第1章「まごころと共に生きる」では、親の愛などに対して、感謝の心を持つことの大切さが説かれている。次に第2章「仏道を歩む」では、釈尊や玄奘三蔵などの歩んだ道が紹介され、修行の意義にも触れられている。そして第3章「老・死を見つめて」では、人の生き方に焦点があてられ、高田好胤・法相宗元管長など、先達の生き様からの著者自身の学びが紹介されている。最後に第4章「平和への祈りを」では、宗教が「戦争状態を平和な世界に導く力にもなり得る」(241ページ)ことが提言されている。
評者:伊東 昌彦(教学伝道研究センター研究助手)
掲載日:2008年6月10日