目 次 ・ 収 録 内 容 |
●特集 「み教えを依りどころとした生き方を②―法然聖人の法語から―」 「法然聖人の〈法語〉とは」編集室 「法然聖人とはどんな人?―『西方指南抄』を通して―」新井俊一 「法然聖人の〈法語〉を味わう」編集室 「法然聖人の習俗・俗信への姿勢」高田文英 「法然聖人のパワーワード」編集室 「〈くるしからず〉のこころ」編集室 コラム「法然聖人と式子内親王―『式子内親王伝―面影びとは法然』を手がかりに」 コラム「法然聖人の法語が『聖典全書』で読めます。」 「親鸞聖人御誕生八五〇年・立教開宗八〇〇年慶讃法要」が盛況のうちに御満座となりましたが、来年には、親鸞聖人が「よき人」と仰がれた師・法然聖人が浄土宗を開宗されて八五〇年の節目を迎えます。今号では、前号で学ばせていただいた「み教えを依りどころとした生き方」について、法然聖人のご法語から学びます。 ●はじめの一歩1 エピソードで読み解く信心の世界 4 三浦真証 「香月院深励」(前編) 先哲・先学方の様々なエピソードを通して浄土真宗の信心について学ぶ連載。今回は、大谷派の碩学・香月院深励和上を取りあげます。ご門徒との対話を大事にされた和上らしいエピソードが紹介されています。他力の信心を学ぶと同時に、念仏に生きる者のすがたを考えていきましょう。 ●はじめの一歩2 幸せってなんだろう―悪人正機の倫理学―26 藤丸智雄 「畑の中の倫理学―植物から考える倫理―」 動物の命とそれをめぐる倫理の問題は、仏教だけでなく世間一般でもたびたび議論されるところです。しかし「植物」はどうでしょうか。そもそも議論の対象にすら入っていません。今回は、そんな「植物」という存在を通して、「倫理」や「仏教」について考えてみます。 ●聖典セミナー 『恵信尼消息』(終) 山本攝叡 「恵信尼さまのよろこび」 今なお謎が多く残る『恵信尼消息』。山本先生にはこれまで七回にわたり、精緻な考察によって丁寧に読み解いていただきました。最終回となる今号では、第七通から最後の第十通までの解説をいただきます。第六通までは、親鸞聖人の生前のお姿が中心でしたが、今回扱う四通からは、越後での恵信尼さまの暮らしぶり、そしてその信仰が見えてきます。越後での恵信尼さまの様子を思い浮かべながら、拝読してまいりましょう。 ●せいてん誌上講演 『教行信証』「信文類」4 内藤知康 「他力の信心をたたえる」 「信巻」の冒頭、「至心信楽の願」とあるすぐ下には、「正定聚の機」と註が付されています。「正定聚」とは?「機」とは?なんとなくわかっているようで、いざ聞かれると答えに詰まる・・・という方も多いのでは?そんなみなさんに読んでいただきたい、内藤先生ならではの懇切丁寧なご講義です。 ●せいてん流「字音」探訪 5 林 龍樹 「〈ワル〉ってなに?」 聖典にまつわる漢字音の奥深い世界を探訪するコーナー。私たちが普段おつとめする「正信偈」には、例えば「照」を「セ・ウ」と読むような、少し変わった読み方をする箇所があります。これは「ワリ仮名」といわれる読み方なのですが、なぜこのような読み方がされるのでしょうか。謎を探ると、そこに見えてきたのは、日本語の歴史でした。 ●法語随想 2 木下明水 「如来の大悲、短命の根機を、本としたまへり」 「阿弥陀如来の大悲は、短命な者を救うことを本意とされています」。どのような状況におかれた者であっても救い取ろうと誓われた阿弥陀如来の大いなるお慈悲を、広兼至道氏のお言葉と、ある親子のお話から味わいます。 ●読者のページ せいてん質問箱 2 小野嶋祥雄 「釈尊に苦しみはなかった?」 仏教・浄土真宗に関する読者の皆さまの身近な疑問にお答えするQ&Aコーナー。悟りの境地に至り仏となった釈尊には、それ以降、苦しみは存在しなかったのでしょうか?いえ、どうやら仏には仏の苦しみがあったようなのです。 ●人ひとみな お念仏はつづくよ、どこまでも 2 鬼倉ブライ知永美 「アメリカでお坊さんになる」 アメリカミネソタ州で開教使補として奮闘する、鬼倉さんのエッセイをお届けしています。僧侶になるかどうかの踏ん切りがつかなかった鬼倉さんの背中をおしたのは、シベリア抑留を経験した祖父の存在でした。 ●念仏者はいま JSIO事務局長・桑原浄信さん 「海外伝道のいま①」 今号から登場いただくのは、本願寺派の海外伝道の拠点である浄土真宗インターナショナルオフィス(JSIO)事務局長の桑原浄信さんです。一回目の今回は、桑原さんのこれまでの歩みを中心にお届けします。 ●西の空―心に響くことば 「千里いっても」(木村無相) 心に響くことばを美しい写真とともにお届けするコーナー。この私が、どこにいても何をしていても、そそがれる阿弥陀さまのあたたかいお慈悲の心。今回は、その果てしない大きさを感じられる一編を、広大な阿蘇の大自然を眺めながら。 |
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季刊せいてん no.143 2023 夏の号 |