Ⅱ-0908眞筆願文・經文・和讚 『大无量壽經』言、 【〈コノグワンハホウドニムマレテムジヤウダイネチハンニイタルベキナリ〉】設我得佛、國中人天、不住定聚、必至滅度者、不取正覺。 【〈コノグワンニヨリテジン十パウムゲクワウニヨライトマフスナリ〉】設我得佛、光明有能限量、下至不照百千億那由他諸佛國者、不取正覺。 【〈コノグワンニヨリテムリヤウジユニヨライトマフスナリ〉】設我得佛、壽命有能限量、下至百千億那由他劫者、不取正覺。 設我得佛、十方衆生、至心信樂欲生我國、乃至十念。若不生者、不取正覺。唯除五逆誹謗正法。 Ⅱ-0909【〈コノグワンハジリキノ念佛ノモノツイニムマレシメムトナリケネムヂヤウシヤウノ□…□ト□…□〉】設我得佛、十方衆生、聞我名號、係念我國、植諸德本、至心廻向欲生我國。不果遂者、不取正覺。 【〈コノグワンハグヱンサウエコウノグワンナリ一シヤウフシヨノグワントマフスナリ〉】設我得佛、他方佛土諸菩薩衆、來生我國、究竟必至一生補處。 【〈コノグワンハ十パウノシ□…□ミダノヒカリニテラサレテミモコヽロモヨロヅノヒトテンニンスグレテホトケニナラムトオモフコヽロアリトナリ〉】設我得佛、十方无量不可思議諸佛世界衆生之類、蒙我光明觸其身者、身心柔輭超過人天。若不爾者、不取正覺。 Ⅱ-0910『大集經』(卷九*海慧品)言、 「若欲證得於佛道、應當除滅疑網心。勤修无上信心者、卽能獲得於菩提。」 『涅槃經』(南本卷一*八梵行品)言、 「如來爲一切 常作慈父母 當知諸衆生 皆是如來子 世尊大慈悲 爲衆修苦行 如人著鬼魅 狂亂多所爲」[文] Ⅱ-0911奈良に四帝をへてのちに 長岡にうつりたまひけり 五十年をふるほどに おたぎにみやこうつれりき ⊂十五⊃ 太子手印の御記にいはく 有情利益のためにとて 荒陵の郷の東に 寺を建立したまへり ⊂十六⊃ 四天王寺の法號を 荒陵寺とぞ號しける 荒陵の郷にたつるゆへ みてらの御なになづけたり ⊂廿五⊃ 寶塔・金堂は極樂の 東門の中心にあひあたる ひとたび詣するひとはみな 往生極樂うたがはず Ⅱ-0912⊂三十⊃ 太子百濟國にましまして 佛像・經律論藏と 法服・比丘尼をこの朝に わたしたまひしそのときは ⊂卅七⊃ 往昔に夫人とありしとき 釋迦牟尼如來ねむごろに 『勝鬘經』をときたまふ その因縁のゆへなれば ⊂卌五⊃ 百濟の阿佐太子禮せしむ 敬禮救世大慈觀音菩薩 妙敎流通東方日本國 四十九歲傳燈演說とまふしけり ⊂五十四⊃ 長者卑賤のみとなりて 經論・佛像興隆し 比丘・比丘尼とむまれても 有縁の有情を救濟せむ Ⅱ-0913⊂六十一⊃ 墓所を點じおわりにき われ入滅のそのゝちに 四百三十餘歲に この記文は出現せむ ⊂六十二⊃ 佛法興隆せしめつゝ 有情利益のためにとて かの衡山よりいでゝ この日域にいりたまふ ⊂六十五⊃ 有情敎化のためにとて 佛法を弘興したまふに 弓削の守屋は破賊にて かげのごとく隨從せり ⊂六十六⊃ 物部の弓削の守屋の逆臣は ふかく邪心をおこしてぞ 寺塔を燒亡せしめつゝ 佛經を滅亡興ぜしか Ⅱ-0914廐屋門の皇子とまふしけり [皇后御まやに御遊ありけるにそのところにしてむまれさせましますによりてむまやどの皇子とまふすなり] 上宮太子とまふすなり [つのくにわたのべの東の樓のきしのうえに宮ありけりその御所にましますゆへに上宮太子とまふすなり] ⊂十八⊃ 大日本國粟散王 佛敎弘興の上宮皇 恩德ふかくひろくます 奉讚たえずおもふべし 五十六億七千萬 彌勒菩薩はとしをへむ まことの信心うるひとは このたびさとりをひらくべし