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例話の紹介

ここには、法話における例話として、

の中から、いくつかの話材を紹介します。

浄土真宗聖典

ジャータカ物語

<ジャータカ物語とは>

『本生経』や『本生譚』といわれるもので、仏の前生における菩薩行が説かれている経典のことです。説話の形式で説かれており、示唆に富むさまざまなエピソードが収められています。

<凡例>

〔J○○○〕とある番号は『本生経』(『南伝大蔵経』28~39巻所収)
に附された経番号です。

<参考文献>

『仏教説話大系4~8 =ジャータカ物語=』(すずき出版刊)

上記『本生経』に収められた547本中から、約200本が抜粋され掲載されています。

仏教説話

経典類に説かれた譬喩や因縁話を紹介します。

近代説教史料

<活用にあたって>

ここでは、近代に刊行された説教史料に見える例話について、その大意を現代語に直して紹介します。

近代は説教が大変充実した時代で、今日でも法話づくりの参考となる例話が豊富に遺されています。ただし、時代的な背景もあり内容によっては現代にそぐわない表現も含まれるため、活用にあたってはその点にご注意ください。

讃題の例と解説

法話の中心は、仏徳讃嘆にあります。その讃歎する内容の主題にあたる部分を「讃題」と言い、聖典のご文から選びます。

ここでは「讃題」としてよく用いられるご文の一例を、

・浄土三部経

・教行信証

・和讃

のなかからご紹介します。

浄土三部経

如来、無蓋の大悲をもつて三界を矜哀したまふ。世に出興するゆゑは、道教を光闡して、群萌を拯ひ恵むに真実の利をもってせんと欲してなり。

(仏説無量寿経、註釈版9頁)

解説

釈迦牟尼仏、よく甚難希有の事をなして、よく娑婆国土の五濁悪世、劫濁・見濁・煩悩濁・衆生濁・命濁のなかにおいて、阿耨多羅三藐三菩提を得て、もろもろの衆生のために、この一切世間難信の法を説きたまふ。

(仏説阿弥陀経、註釈版128頁)

解説

光明は、あまねく十方世界を照らし、念仏の衆生を摂取して捨てたまはず。

(観無量寿経、註釈版102頁)

解説

なんぢよくこの語を持て。この語を持てといふは、すなはちこれ無量寿仏の名を持てとなり。

(観無量寿経、註釈版117頁)

解説

教行信証

ああ、弘誓の強縁、多生にも値ひがたく、真実の浄信、億劫にも獲がたし。たまたま行信を獲ば、遠く宿縁を慶べ。

(総序、註釈版132頁)

解説

つつしんで浄土真宗を案ずるに、二種の回向あり。一つには往相、二つには還相なり。往相の回向について真実の教行信証あり。

(教文類、註釈版135頁)

解説

ひそかにおもんみれば、難思の弘誓は難度海を度する大船、無碍の光明は無明の闇を破する恵日なり。

(総序、註釈版131頁)

解説

それおもんみれば、信楽を獲得することは、如来選択の願心より発起す。真心を開闡することは、大聖(釈尊)矜哀の善巧より顕彰せり。

(信文類・別序、註釈版209頁)

解説

しかれば、大悲の願船に乗じて光明の広海に浮びぬれば、至徳の風静かに衆禍の波転ず。すなはち無明の闇を破し、すみやかに無量光明土に到りて大般涅槃を証す、普賢の徳に遵ふなり、知るべしと。

(行文類、註釈版189頁)

解説

和讃

生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば

弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける

(高僧和讃、註釈版579頁)

解説

本願力にあひぬれば むなしくすぐるひとぞなき

功徳の宝海みちみちて 煩悩の濁水へだてなし

(高僧和讃、註釈版580頁)

解説

十方微塵世界の 念仏の衆生をみそなはし

摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる

(浄土和讃、註釈版571頁)

解説

平等心をうるときを 一子地となづけたり

一子地は仏性なり 安養にいたりてさとるべし

(浄土和讃、註釈版573頁)

解説

無明長夜の灯炬なり 智眼くらしとかなしむな

生死大海の船筏なり 罪障おもしとなげかざれ

(正像末和讃、註釈版606頁)

解説

不思議の仏智を信ずるを 報土の因としたまへり

信心の正因うることは かたきがなかになほかたし

(正像末和讃、註釈版608頁)

解説

コラム伝道
掲載年月 タイトル 執筆者(肩書きは掲載時のもの)
2008/01 一座のあるじ 貴島信行(委託研究員)
2008/01 情報の扱いは慎重に 清基秀紀(委託研究員)
2008/01 ご法話はライブです 葛野洋明(常任研究員)
2008/01 法味愛楽の目 高田文英(研究員)
2008/03 「癒し」と「救い」 清基秀紀(委託研究員)
2008/05 安らかな心、安らかな眠り 松岡満優(元布教研究専従職員)
2008/07 阿弥陀さまの話 平野孝史(元布教研究専従職員)
2008/07 「 経 験 」 藤川顕彰(元布教研究専従職員)
2008/07 現代だからこそ こんな法話 阪本尚樹(元布教研究専従職員)
2008/10 恩師からの予防接種 吉川光城(布教研究専従職員)
2009/02 いろいろなお寺 長岡岳澄(研究員)
2009/02 実況中継の醍醐味 貴島信行(委託研究員)
2009/03 緊張は美しい 名和康成(布教研究専従職員)
2009/03 中学生、高校生への法話 村上泰順(委託研究員)
2009/08 ご利用・取扱注意!!HP「布教伝道の基礎」 竹本了悟(研究員)
2009/11 「お念仏って何ですか?」 藤澤めぐみ(布教研究専従職員)
2009/11 繰り返すことの効用 村上泰順(委託研究員)
2009/12 「うれしかったことを話す」 藤田哲史(布教研究専従職員)
2010/02 「そこにある一礼」 長岡岳澄(研究員)
2010/02 「聴聞者は暗算~法話者とのスピードの違い~」 淺野執持(布教研究専従職員)
2010/03 「テーマを絞る」 葛野洋明(常任研究員)
2010/03 「お聴聞のあり方」 佐藤知水(布教研究専従職員)
2010/04 「専門用語=宇宙語と避ける前に・・・」 郡浦智明(布教研究専従職員)
2010/07 「聞く、見る、感じ取る、3D(スリーディ)の世界」 貴島信行(委託研究員)
2010/12 「まずは自分の疑問から」 江口覚亮(布教研究専従職員)
2010/12 「中高生に対する法話はむずかしい?」 村上泰順(委託研究員)
2010/12 「アンテナ」 牧野仁(布教研究専従職員)
2011/10 「法話日誌のすすめ」 天野真隆(元布教研究専従職員)
2011/10 「目でも聴聞」 牧野大博(光博)(元布教研究専従職員)
2012/01 「確かな押さえどころ」 赤井智顕(研究員)
2012/02 「欠かせないご法話」 那須公昭(研究員)
布教伝道の基礎

伝道の方法にはいろいろなあり方が考えられますが、ここでは、寺院等で布教をする上での基礎的な事柄を中心としながら、布教・伝道をこころざす人をサポートするさまざまな情報を提供いたします。

法話の基礎

法話の作り方

法話の構成・作り方や法話をするときの注意点について説明しています

法話のQ&A

法話についての質問と回答集です

参考資料の紹介

布教伝道に役だつ参考資料を紹介しています

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讃題の例と解説

法話の主題となる讃題の一例をあげて解説しています

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法話の題材となる例話、譬喩、因縁を紹介しています

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